ゲーム理論

2×3の混合戦略|2×3の双行列ゲームでも簡単に混合戦略ナッシュ均衡がわかります

こんな人におすすめ
  1. 混合戦略ナッシュ均衡をどんな双行列ゲームでも求めることができるようになりたい人
  2. 混合戦略ナッシュ均衡の応用問題も解けるようになりたい人
  3. 経済学部への編入試験も視野に入れている人

今回は、2×3の双行列ゲームにおける混合戦略ナッシュ均衡の求め方を紹介していこうかと思います。

正直、学部の期末試験レベルではこの難易度の問題は出題されません。

れん
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もちろん好成績を目指している人は理解しておいた方が安心です

むしろ、経済学部への編入試験の受験を考えている人や、経済大学院・経営工学系の大学院進学を目指している人がマスターすべき内容です。

2×2の混合戦略ナッシュ均衡は簡単に求めることができるものの、2×3の混合戦略ナッシュ均衡になると急に正答率が下がります。

れん
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他の人に差をつけられないようにするためにも対策をきちんとしておきましょう!

2×3の混合戦略ナッシュ均衡のパターン分け

まずは、2×3の混合戦略ナッシュ均衡を求める問題と遭遇した場合は、支配戦略があるかないかを見極めていきます。

支配戦略がある場合は、実質2×2の混合戦略ナッシュ均衡を求めるステップと同様に解くことができます。

れん
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それぞれ個別に見ていきましょう!

2×3の混合戦略ナッシュ均衡の求め方|支配戦略があるとき

まずは、支配戦略が存在する場合を考えていきます。

れん
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今回の題材はこちらです

問題

以下の双行列ゲームにおける混合戦略ナッシュ均衡を全て求めよ

1\2 戦略1 戦略2 戦略3
戦略1 $(3, 2)$ $(2, 6)$ $(9, 7)$
戦略2 $(8, 5)$ $(6, 3)$ $(2, 4)$

 

①:まずは支配されている戦略をないものとして考える

まずは、支配されている戦略を考えていきましょう。

 

1\2 戦略1 戦略2 戦略3
戦略1 $(3, 2)$ $(2, $$6$$)$ $(9, $$7$$)$
戦略2 $(8, 5)$ $(6, $$3$$)$ $(2, $$4$$)$

 

すると、プレイヤー2の戦略3が戦略2を支配していることがわかります。

そのため、逐次消去をして戦略2を無かったものとして考えていきます。

②:2×2の混合戦略ナッシュ均衡を求めるのと同じ

支配されている戦略を逐次消去すると、2×2の混合戦略ナッシュ均衡を求める問題と同じになります。

この問題は、混合戦略ナッシュ均衡の求め方の記事の演習問題として掲載しているので、答えが気になった方は実際に計算してみてくださいね。

れん
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模範解答も掲載しているので、学習に役立ててください!

2×3の混合戦略ナッシュ均衡の求め方|支配戦略がない時

さて、今回の本命はこちらの問題です。

このタイプの問題は、一度説いておかないと初見では解くのが難しいので解き方だけでも理解してくださいね。

それでは、例題の方を紹介します。

問題

以下の双行列ゲームにおける混合戦略ナッシュ均衡を全て求めよ

1\2 戦略1 戦略2 戦略3
戦略1 $(8, 2)$ $(6, 6)$ $(9, 4)$
戦略2 $(3, 5)$ $(2, 3)$ $(2, 4)$

 

そして、このタイプの問題をとくステップも紹介します。

この問題を解くステップ
  1. まずは戦略が2つしかない方の確率を文字で置く
  2. 戦略が3つあるプレイヤーの利得を求める
  3. プレイヤーの利得と確率の関係を求める
  4. 戦略が3つあるプレイヤーの取らない戦略を消去する
れん
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それでは、ステップにしたがって解いていきましょう!

①:まずは戦略が2つしかない方の確率を文字で置く

まずは、戦略が2つしかない方の確率を文字で置いていきます。

れん
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ここで間違えてしまうと解く難易度がかなり上がってしまうので気をつけてください

戦略の数が少ない方の確率を文字でおく

今回の場合は、プレイヤー1の方が戦略が少ないので、戦略1を選ぶ確率を$p_1$、戦略2を選ぶ確率を$p_2$としておきます。

れん
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この時、$p_1 + p_2 = 1$が成立していることも忘れないでくださいね

②:戦略が3つあるプレイヤーの利得を求める

そして次に行うステップとしては戦略が3つあるプレイヤーの利得を求めていきます。

この時、プレイヤー1は混合戦略、プレイヤー2は純粋戦略を用いているとして解いていきます。

プレイヤー2の戦略$i$をとったときの利得を$E_{2i}$と表現します。

すると、

$E_{21} = 2p_1 + 5p_2$ $= -3p_1 + 5$

$E_{22} = 6p_1 + 3p_2$ $= -3p_1 + 3$

$E_{23} = 4p_1 + 4p_2$ $= 4$

となります。

③:プレイヤーの利得と確率の関係を求める

上で求めたプレイヤー2の利得と$p_1$の関係をグラフにしてみましょう。

すると、

$p_1 < \frac{1}{3}$ の時は戦略1が利得最大

$p_1 = \frac{1}{3}$ の時はどれも利得が4

$p_1$ $> \frac{1}{3}$ の時は戦略2が利得最大

となることがわかります。

これを言い換えると、

$p_1 < \frac{1}{3}$の時は戦略1が戦略3を支配しており、$p_1 \geq \frac{1}{3}$の時は戦略2が戦略3を支配していることがわかります。

つまり、戦略3を逐次消去できるということになります。

れん
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どれか1つの戦略を逐次消去さえできてしまえば、あとは2×2の混合戦略と同じ問題になります

④:戦略が3つあるプレイヤーの取らない戦略を消去する

さて、先ほどまでの議論で戦略3を逐次消去できることがわかりました。

そのため、2×3の双行列が2×2の双行列になりました。

 

1\2 戦略1 戦略2
戦略1 $(8, 2)$ $(6, 6)$
戦略2 $(3, 5)$ $(2, 3)$

 

れん
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ここから先は、混合戦略ナッシュ均衡の演習問題と同じなのでこちらをご覧ください

このレベルを解くことができればかなり差をつけることができます

今回は、混合戦略ナッシュ均衡を求める応用編として2×3の双行列のパターンを紹介しました。

実際、知っていないと解けない問題なので解き方だけでも覚えておいてくださいね。

また、演習問題も用意しているのでぜひ何度も繰り返し練習して完璧に解けるようにしておいてください。